先日、2019年に公開されたダニエル・クレイグ主演、ライアン・ジョンソンが脚本と監督を務めた完全オリジナルのミステリー映画『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(Netflixにて配信中)の続編2作品が、Netflixで製作されることが発表され、大きな話題を集めた。
日本では、社会現象にもなった「愛の不時着」や「梨泰院クラス」をはじめとした韓国映画・ドラマに注目が集まりがちですが、今回は、Netflixで今後観ることができる注目の欧米作品にも目を向けてみたい。
1、『マルコム&マリー』(2021/アメリカ/106分)
Netflixにて独占配信中
一軒の邸宅を舞台に、互いの愛が試される事態に直面したカップルを描く人間ドラマ。
感情を爆発させ、激しくぶつかり合う恋人たちを、ドラマ「ユーフォリア/EUPHORIA」でエミー賞のドラマ部門主演女優賞に輝いたゼンデイヤと、『TENET テネット』などのジョン・デヴィッド・ワシントンが演じる。
「ユーフォリア/EUPHORIA」でゼンデイヤと組んだサム・レヴィンソンが監督と脚本、『ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(ラプソディ)』などのマルツェル・レーヴが撮影監督を務めた。

<あらすじ>
映画監督のマルコム(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は新作映画のプレミア上映を終えて、恋人のマリー(ゼンデイヤ)と共に帰宅する。批評家たちの反応を待つ間、二人の関係にまつわる意外な事実が明らかになったことで、彼らは相手を愛していながらも心の奥底に潜む不満をぶつけ合う。不穏な空気が漂い始める中、二人の愛の強さが試される。
2、Netflixオリジナルシリーズ「HALSTON/ホルストン」
Netflixにて独占配信中
1932年生まれの「ホルストン」のデザイナー ロイ・ホルストン・フローイック(Roy Halston Frowick)。ジョン・F・ケネディの大統領就任式で妻のジャクリーン・ケネディがホルストンの帽子を着用したことをきっかけに一躍有名になり、1970年代に人気を博した。
アメリカのファッション史を語る上で欠かせない人物であり、2021年のメトロポリタン美術館コスチューム・インスティチュートの特別展のテーマが「アメリカのファッション」に決定したことから、ホルストンの功績に改めて注目が集まっている。
そんな世界的な名声を得たホルストンの成功と転落を描いた本作。
製作総指揮を務めたのは、ドラマ「Glee」やNetflix映画『ザ・プロム』などで知られるライアン・マーフィー。
主人公のホルストン役は、「トレインスポッティング」や「スター・ウォーズ」などの作品で知られるユアン・マクレガーが務めていることでも注目を集めている。

3、『ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ』(2021/アメリカ/101min)
Netflixにて独占配信中
引きこもり生活を送る女性が追い詰められていくスリラー映画。
A・J・フィンの同名スリラー小説を映画化。
6度ものアカデミー賞ノミネートを果たすエイミー・アダムスが主演を務め、ゲイリー・オールドマン、ジュリアン・ムーアら実力派俳優が共演。
『プライドと偏見』『つぐない』『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』のジョー・ライトが監督を務めた。
<あらすじ>
広場恐怖症を患い、家から出られない女性アナ。彼女の楽しみは窓から外を覗くことだった。ある日、アナは隣の家で殺人事件が起きるのを目撃してしまい…。

4、『レッド・ノーティス』(原題:Red Notice)
Netflixにて2021年配信予定
ドウェイン・ジョンソン、ライアン・レイノルズ、ガル・ガドットら豪華スターが共演することで話題の作品。最重要指名手配犯(=レッド・ノーティス)とされる“世界最高の美術品泥棒”をはじめ、世界最高の捜査官や世界最高の詐欺師が入り乱れての、世界を股にかけたアクションが展開される強盗スリラー。
これ以上の詳細はまだ明かされていないが、豪華スターが共演の本作の続報に期待しよう。

5、『ドント・ルック・アップ(原題)』
Netflixにて2021年配信予定

映画『バイス』で第91回アカデミー賞で作品賞ほか8部門にノミネートされた実力派のアダム・マッケイが、脚本を執筆し、ケヴィン・メシックとともに監督と製作を兼任。
キャストには、主演のジェニファー・ローレンスのほか、レオナルド・ディカプリオ、メリル・ストリープ、ケイト・ブランシェット、ジョナ・ヒル、ヒメーシュ・パテル、ティモシー・シャラメ、クリス・エヴァンス、人気歌姫のアリアナ・グランデなどが集結。
「主人公は2人の三流天文学者。地球を破滅させる小惑星が迫っていることに気がついた2人が、人類に警告するため大手メディアを回って奮闘する姿が描かれる」ということしか分かっていないが、豪華スターが集結する本作は大注目だ。
6、映画『The Power of the Dog(原題)』
Netflixにて2021年配信予定
1967年に出版されたトーマス・サヴェージによる同名小説の映画化となるは、モンタナ州に住む裕福でコインの裏と表のような兄弟、フィル&ジョージ・バーバンクの関係を描く作品。
監督・製作は、アカデミー賞受賞作『ピアノ・レッスン』(1993)のジェーン・カンピオンが務める。制作には、BBCフィルムズ、Bright Star、シーソー・フィルムズが共同で携わっている。
イギリスを代表する俳優ベネディクト・カンバーバッチ(『SHERLOCK』『ドクター・ストレンジ』)にとって、Netflixオリジナル作品の主役は初となる。

<あらすじ>
優雅で華々しいが薄情なフィルと、無神経で気難しいが優しいジョージは、モンタナ・バレー最大の牧場を共同で経営している。急速に近代化する20世紀の中で、2人の暮らす地域には保守的な考えが残っていた。ある時、ジョージは地元の未亡人ローズ(ダンスト)と内緒で結婚する。フィルはショックと怒りから、ローズの女々しい息子ピーターを利用して、情け容赦ない仕打ちを与えていく。
他にも、イタリアの巨匠パオロ・ソレンティーノが、Netflixオリジナル映画『The Hand of God(原題)』で監督・脚本を務めることが発表されているが、ハリウッドスターはもちろん、世界的に高い評価を受けている各国の実力派俳優や監督たちが、こぞってNetflix製作作品に参加してきている。Netflixだから観ることができる、クオリティの高い映像表現や新たなストーリーにこれからも期待せずにはいられない。
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